こんにちは!今回は、移住情報の第三弾として、トルコの市民権(Citizenship)についてご紹介します。こちらも前回のエジプトと同様、市民権自体が与えられるようで、その点で特異性があります!
トルコの基本情報
トルコ共和国(the Republic of Turkey)は、東ヨーロッパと西アジアにまたがる国で、まさに欧州とアジア(そして中東)の中間地点にあります。そのような地理的要因からEUへの加盟の検討やウクライナとロシアとの戦争の仲介者になろうとするなど地政学的に重要な国です。ビジネス面でのポイントをまとめると以下の通りです。
- 言語:トルコ語
- 2021年の実質GDPの成長率は10%を超え、2022年も5.6%と堅調な経済成長
- ヨーロッパ、アジア、中東、北アフリカに近接しており、まさに地理的に重要な要所
などの点から近年注目されています。
トルコの投資ビザの(市民権(Citizenship))
そこで、以下では、トルコの投資ビザ(市民権(Citizenship))の要件について紹介します。今回も参考にしているのは、富裕層向けの移住を専門とするHenley & PartnersのInvestment Migration Programsのガイドブックを参考にご紹介します。
投資ビザの取得要件
トルコもエジプトなどと同じように、2016年に市民権に関する投資プログラムを開始し、手続きが完了すれば申請から4か月以内で市民権が取得できます。
外国人投資家が市民権を取得するには様々な方法があり、主に以下の方法があります。
- 不動産(Real Estate):25万米国ドル(1ドル=139円換算なら3475万円)の不動産の投資。3年間保有を義務付けられる。
- 現地の不動産投資ファンドまたはベンチャーキャピタル投資ファンドの投資:50万米国ドル(6950万円)の投資で3年間保有を義務付けられる。
- 銀行預金(Bank Deposit):①50万米国ドル(6950万円)をトルコの銀行に最低3年間預金。
- 雇用創出(Employment Creation):投資によりトルコ人労働者を50人創出した場合。
- トルコ国債の購入(Government Bonds):50万米国ドル(6950万円)の投資で3年間保有を義務付けられる。
上記の方法で、手続きとして、まず、例えば1.の不動産投資の場合は、不動産購入後Directorate of Land Registryに申請し、承認を取得します。その後、内務省(Ministry of the Interior)がトルコ内閣に通知し、最初の週の閣議で承認するか否か判断します。承認されれば官報に告示されトルコ市民になることができます。
投資ビザの取得のメリット
トルコ市民になると、トルコ国内で市民として扱われるだけなく、欧州、アジア、中東へのアクセスが広がります。具体期には、香港、シンガポールなどの国に、ビザなしまたは到着ビザ(visa-on-arrival)のみで入国できます。また、トルコ市民の取得には居住要件(residence requirement)はありません。また、米国のE-2投資ビザへの申請資格も得られるとのことです。
市民権を取得するので、快適な地中海性気候のトルコ国内で生活、就労、勉学などが制約なくできます。
まとめ
今回もドバイやポルトガルやマレーシアとは異なり、投資ビザに関しては日本人に馴染みがない場所を選びましたが、エジプト同様、2016年にトルコ政府が投資家に対して市民権を付与する政策に転換したようです。また、比較的政治経済が安定している上に、最低25万米国ドル(3475万円)の投資でトルコの市民権を取得できるので、市民権取得のハードルはそこまで高くないといえます。
皆様のご参考になれば幸いです!!
コメント